ご挨拶
榛原総合病院 院長森田 信敏
平成27年1月1日付けで榛原総合病院の院長を拝命いたしました。
私は、平成14年に当院へ大学派遣という形で整形外科医として赴任いたしました。
当時は一般診療科がすべてそろっておりましたが、地方病院での医師不足という問題が当院を真っ先に襲い、診療科の撤退閉鎖などにより経営悪化、そのままでは立ち行かない状況となりました。
一時、地域中核病院としての機能を消失してしまい救急もお断りせざる得ない時期もございました。その過程で地域住民の皆様にはご不自由とご心配をおかけしましたが、平成22年3月に徳洲会の指定管理を受けて再出発をすることができました。
断らない医療を掲げる徳洲会のもと 救急診療を即座に再開、続き同年7月には療養病棟の開設も行いました。制度変更に伴い多くの医師が当院を離れていく中、私は残留し骨折など整形外科疾患に対しできるだけ地元で入院治療が受けられるように微力ながら努力してまいりました。
その間地元の方々からは温かい応援の声、励ましのお言葉をいただくこともできました。地域の方々に本当に大切にしていただいている病院であると実感しております。そのような病院の院長という職を任されその責任の重さに身の引き締まる思いでございます。
現在一般外来診療、24時間対応の救急診療、急性期入院治療の他、急性期を過ぎた方にも継続して治療が行えるように療養病棟運営や訪問看護も行っております。また病気の早期発見のため人間ドック、検診事業にも力を入れております。関連施設として老人保健施設「あじさい」の開設も近隣に行うことができました。
徐々に医師数も増加しつつありますが、まだ十分とは言えません。再開できない診療科もございます。少ないスタッフでなんとか運営しているという現状もあり住民の皆様が折角建てたこのすばらしい病院の設備を十分に活かしきれておりません。長い待ち時間のご指摘を受けるなど問題は山積しておりますが、まず全力で医師確保に取り組むとともに運営の効率化に努めたいと思います。
また近隣開業医の先生方にご協力いただくことなしには地域医療として成り立たせることも困難でもあります。地域の先生方と連携が行えるようご信頼を得られる努力してまいりたいと存じます。
当院スタッフ全員が一丸となってそれぞれの専門性を十分に発揮して地元のみなさまに愛される病院、頼りにされる病院になれるように努力していく所存でございます。そして徳洲会の生命を安心して預けられる病院、健康と生活を守る病院という理念の実現を目指していきます。病院運営の経験もなく担当整形外科も医師1名という状況が当分続きそうでこれまで以上に患者様やスタッフに迷惑をおかけすることもあるかもしれません。院長としては甚だ未熟で、薄学非才ではありますが、改めてご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。